第4回
*そもそも歌詞とは、そして良い歌詞とは*
どんな名画家も初めは被写体の模写から始めるように。
どんな名料理家も最初は素材の吟味から始めるように。
前回の内容を真に受け実行して下さった皆さんは既に
沢山の歌詞言葉を『身につけて』いるはずです。もし
歌詞カードでは飽き足らなくなった貴方は他の様々な
活字媒体(雑誌、小説、漫画、詩集、各種コピー等々)
からも同じように書き写し、言語体験を続けて下さい。
(やがて目にする言葉すべてが対象になる…完璧です)
すると、貴方の心のビーカー(フラスコ?)にはもう
あふれんばかりの歌詞言葉が今か今かと出番待ち状態。
さあ後は実際に『作詞』するだけ…と、ちょい待った。
ここで皆さんに提案。その言葉達、一度忘れましょう。
そして今一度、作詞の『三原則』(第2回参照)へと
立ち返り、今度は
『2)守るべきルールの意識』
について述べさせて下さい。そうする事で、貴方の中の
ボキャブラリーは更に強化され、真に『使える』ものに
なります。(物事の理解には何事も『順序』が大切…)
で、今日の結論。
『歌詞とは「歌」われるべき「詞(ことば)」である』
この事は作詞の際、まず念頭に置くべき絶対的ルールかと。
(ここでは葉書や歌詞集の類いはあくまで副産物とします)
歌詞は『歌声』によって『聴き手』に届いた時、初めて
この世に生み出された意味を持つのではないでしょうか。
(歌唱のない『歌もの』BGMにも作詞印税は発生しますが)
そこから導き出される『作詞のルール』として、筆者は
以下の二つを挙げたいと思います。
a.歌詞は歌われる『メロディ』に寄り添うべきである
b.歌詞は聴き手に『イメージ』を喚起するべきである
歌手は歌いづらいより歌いやすい方がいい。その歌を
聴き手は聴き取りにくいより聴き取りやすい方がいい。
そして勿論、意味不明な歌詞より感動できる方がいい。
メロディが『ラップ』でも、イメージが『感情』でも
構いません。要は作品をより『価値』あるものにする、
その為のルール設定です。
そこでこの『作詞の教科書』では上記a.b.を果たす歌詞を
より価値ある『良い』作品だと定義します。そして上記を
踏まえた貴方が、身につけたあふれ出るボキャブラリ−を
どう作詞に活かして行けば良いのか…その方法を次回より
更なる具体例と共に詳しくお伝えしようと思うのですが。
いかがでしょう?
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U2詩集
国内の活字すべてを制覇した粋な貴方。
お次は異国の歌詞言葉に触れてみては?
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コメント
すごく勉強になります…(..)
投稿: ひろすけ | 2006年5月22日 (月) 04時16分